リモンチェッロのいい匂いを嗅いだら、物を売る時に必要なことがわかった。

僕は、今年(2016年の8月)からお酒作りをはじめたのですが、

今では、6種類のお酒を漬けて、それを寝かせています。

梅、レモングラス、にんにく、リモンチェッロ、柿、ざくろ

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で、もう飲めるようになったのは、にんにく酒だけで、他のは、もう少し熟成させてから、飲んでみようと思っているところなのです。

色々なお酒をつくっている理由は、もし、めっちゃ美味しい酒ができたら、それを大量に作って、将来的にはガッポガッポ(訂正、
みんなに家に来てもらって、美味しいお酒を振る舞いたいなぁと、思っているからなんです。

今、漬けている中で美味しくできそうだと期待していたのは、リモンチェッロ

(リモンチェッロは、レモンの皮を、96度のスピリタスに漬けてから、砂糖水を混ぜて、3ヶ月ほど寝かせて完成させるお酒です)

匂いで美味さがわかった

つい先日、ちょっと匂いを嗅いでみようと思い立って、寝かせている果実酒の匂いを嗅いでみたんです。

すると、期待していた「柿」は、なんか干し柿の感じがして、僕が想像していた匂いとは違ったんですよね。僕はもっと、甘スッキリした感じの匂いを想像したんですが、「干し柿かよ」って思っちゃったんです。

そんながっかり感の中で、次は、リモンチェッロの匂いを嗅ぎました。

すると、

めっちゃいい匂い!!!
レモンのめっちゃいい匂いがする!!!

これ、もう少し寝かせたら、ぜったい美味しいお酒になる。僕は確信したんですよ。

チューハイのレモンだってうまいし、こんなに香りが芳醇なレモンの飲み物が、テーブルに置いてあったら、食事も絶対引き立たせるわ!なんてことも想像したんです。

リモンチェッロの匂いを嗅いでみて!

こういう時って、自分の興奮を誰かに伝えたいじゃないですか。

僕は、嬉しいことがあると、みんなに言いたくなるほど、うれしがりな男なので、さっそく、妻に匂いを嗅いでもらうことにしたんです。

僕「なあなあ!めっちゃいいお酒になった!!匂い嗅いでみて!!(大興奮)」

匂いを嗅ぐ妻

・・

・・・

・・・・

・・・・・

・・・・・・

妻「ただのレモンやん」

・・・

は?

お前、マジ、何言ってんの?

僕は、自分の耳を疑いました。聞き間違いに違いない、と。

僕「これ、レモンのめっちゃ美味しいお酒になりそうじゃない?(興奮)」

妻「いや、ただのレモンやん」

・・・

・・・

何、お前。なんでこの気持ちわかんねーの?
俺、一人でお酒作り、がんばってんだけど。
んで、すげー美味しそうなお酒ができそうなんだけど。
マジ、なんなのお前?

と、(心の中で)切れ、口では、

僕「あ、うん。レモンの皮やから。」

と言い、リモンチェッロをさっさと片付けるのでした。

そのリモンチェッロを片付けながら、

できても、1ミリもやらねーからな!
100万分の1ミリもやらねーからな!!

と、心の中で言うのでした。

モノの価値を伝える重要性

僕はこんなやり取りの中で、気がついたことがあります。

それは、作った人と、飲む人は、価値の感じ方に違いがあるということです。

これまで僕は、どの果実だったら美味しいお酒ができるかなあ、と思いながら、いろいろな果実をお酒に漬けて、試してきたわけです。

そして、匂いを嗅いで一番美味しくなるだろうと思った、リモンチェッロに恋い焦がれたわけですね。

あんなに丁寧に、薄く皮を剥いで、手をかけてやったリモンチェッロが、不味いはずはない、最高のお酒ができた、と。

でも、妻は違います。

それは、ただのレモンの香りのお酒でしかないのです。

生産者と消費者で価値は違う

つまりは、同じモノでも、生産者と消費者では、価値の感じ方が違ってくるということに気がついたのですが、

ならば、この価値を埋めることこそが、売り方のテクニックになるのではないかと思ったのです。

いいモノを作れば売れるという時代は終わっていて、いいモノを作ることと、そのモノの価値を消費者に伝えることをしなければいけない、ということになります。

ただし、無価値のモノを、さも価値があるように伝えるのは、後々のクレームになりますから、やめた方がいいだろうし、
同様に、価値以上のことを語るのも、クレームに繋がることは容易に想像できます。

つまりは、そのモノのあるべき価値を、うまく伝えることが重要になるのです。

適正な価値って?

ただし、ここで難しい問題が発生します。

価値は、人それぞれ感じ方が違うということです。

確かに、同じリモンチェッロでも、ささっと作れる人と、時間をかけて作った人では、出来上がったモノの感動(価値)は違いますよね。
時間がかかって完成したものは、作った人にとっては、それほど価値があるものとなります。

つまりこれは、同じリモンチェッロなのに、作った人によって価値が変わってくるということなのです。

そう考えると、適正な価値というものは、そもそも存在しないということになるのです。

うそはバレる

じゃあ、先ほどの価値以上のことを語るとクレームになるという件ですが、
「適正な価値がないんなら、価値以上のことを語ったとしても、大丈夫なんじゃね?」
と思ってしまうかもしれません。

でも、やっぱりこれは良くないと思うのです。
なぜかというと、”うそはバレる”ものだからです。

何か問題が起こった時、価値の上乗せした分のことが、大きな傷となり、きっと対応しきれなくなると思うのです。

ですから、価値以上のことを語って売ったとしても、長くは続かない。

また、作り手も、途中から嫌になると思うんです。

それは、幼い頃から、うそはダメだと、僕たちは聞かされて育っているからかもしれません。価値を上乗せしていることが、心のつっかえになってしまって、途中で作るのが嫌になるのです。

素直な想い

これらのことを踏まえて、生産者が大切にするべきことは何かと言われれば、

そのモノへの情熱を語ること。

いや

そのモノへの、自分の、情熱を語ること。


ただ作るだけではなくて、それを作る情熱、姿勢、プライド、など、自分の想いを存分に語るのです。

また、その情熱を常に持って、作り続けることこそが、大事なことなのです。

つまり、適正な価値という考えは捨てて、「自分が本当にいいと思うものを作って、その想いを伝える」、という考え方にするということですね。

僕のリモンチェッロの場合

僕がリモンチェッロの匂いを妻に嗅いでもらうとき、すべき行動は、こうでした。
想いを語ることからスタートです。

台本

高知県産の国産レモンを、仕入れました。
作るときは、レモンの皮に白い部分がつかないように、めっちゃ薄く、丁寧に作業しています。(白い部分が入ると苦味が増してしまうからです。)

レモンの皮をつけてから、3週間経った後に、グラニュー糖を溶かした水を混ぜなければいけないのですが、このとき使った水はアルカリイオン水です。
手間暇かけて剥いたレモンのことを考えたら、最高のお水で作りたいと思ったので、よりいい水を使うことにしたのです。

そして、3ヶ月後には飲めるようになるのですが、その日がくるのが待ち遠しかったというよりは、不安が大きかったというのが正しいかもしれません。

なぜなら、「美味しくできていなかったらどうしよう」という気持ちがあったからです。

そして、僕は、少し蓋を開けて、匂いを嗅いでみることにしました。

「めっちゃいい匂い!!」
丁寧に剥いたレモンの香りが、ホロっとしたアルコールの風にのって流れてきたのです。

そんな、リモンチェッロの香り、嗅いでみて。

と、僕は妻に語ってから、香りを嗅がせるべきだったのです。

そしたら、きっと、

「話がなげーよ」

と、叱られて終わるのです。